Boungiorno! Bettyです。
2020春夏新作の華やかなミラノコレクションウィークが終了したばかりのイタリアよりお便りします。
世界4大コレクションと呼ばれる「ファッションショー」をご存知ですか?
プレタポルテのブランドが全世界に向けて新作を発表・発信するファッション業界で最も重要なイベントであり、毎年2回(春夏・秋冬)ニューヨーク・ロンドン・ミラノ・パリの順で開催されています。
イタリア・ミラノではこの9月17日から23日まで行われたばかりで、この期間にミラノには多くの人々(ジャーナリスト、バイヤー、VIP顧客、モデル、ショースタッフ、ブロガーなど)が数多くに訪れ、にぎやかで華やかな1週間でした。
コレクションウィークにショーを行うファッションメゾンでは、新作コレクションに関するプレスリリースの作成、イベントを行う場所の選定、招待状の作成、ジャーナリストのリストアップを行い、世界各国の広報担当がショーへの招待客をアテンドします。ショーは10~15分程度のものですが、膨大なコレクションから発表するウェアの構成を決めるのは半年に一度の大仕事。新作ウェアにコーディネイトするアクセサリー(バッグ、靴、スカーフ、ベルト、ジュエリー、またはジュエリー)をセレクトし、モデルのキャスティングを行います。4大コレクションを彩る一流モデルたちは、コンポジットと言われる自分の宣伝写真アルバムを抱えて、ショーの直前に各メゾンのオーディションを受けるためミラノの街にあふれるのです。それはそれは華やかな雰囲気になります。
ショーには演出家のほかに、ヘアメイクアップアーティスト・スタイリストが会場に集結し、狭い会場は多くのプロフェッショナルの熱気で気分が高まります。バックヤードではモデルごとのブースにルックの写真とウェア一式がラックに割り当てられ、すべてのルックを間違いなく着替えるために専任のスタッフがモデルに付きます。
会場では照明と音響の技術者がエフェクトを確立し、DJが作成した音楽プレイリストと組み合わせて、ショーの雰囲気を演出します。通しのリハーサルは、全員スタッフが集合する本番直前にキャットウォークと呼ばれる舞台で1回行われる程度で緊張感に包まれます。
そしてショーの本番当日に、これらすべての相乗効果によって、ブランドが発表する新作コレクション全体を最もよく説明できる忘れられないショーを生み出します。
現在ファッションショーはミラノのファッションウィーク中の定番ですが、演劇の演出家になりたかったという夢があった創業者のジュリアーナ・カメリーノ女史もロベルタ ディ カメリーノのコレクション披露には、1950年代から趣向を凝らしたプレゼンテーションやショーを行ってきました。
ヴェネツィアのフェニーチェ劇場のバレエダンサーによるパフォーマンスや、サーカスの像や熊や道化師を出演させたり、新作コレクションのテーマ合わせて数々の印象的なショーを開催しました。
Signoraは、ショーになると夢中で、ショーを成功させるために仕事に没頭しました。デザインスタッフとして常に彼女について仕事をしていた私は、あらゆることをサポートしました。時には何も食べない彼女にキャンディや小さなサンドイッチを用意しました。コーディネイトする靴が気に入らなかった彼女のために、私たちデザインスタッフは総出でスニーカーにトロンプルイユの絵を描くはめになったのも良い思い出です。
**From Editor
ロベルタ ディ カメリーノの2000年代に行ったショーにおいて、日本から渡伊するジャーナリストやバイヤーのアテンドを私も担当していました。ショーに来てくれるその方たちに対し、ジュリアーナはいつも丁寧にそして感謝を込めて対応していたのが忘れられません。ショーの前日の演出リハーサルでは夜中まで指示を行い、気つけのウィスキーを小さなグラスでくいっと飲んでいたのも印象的です。全世界のロベルタのスタッフが一丸となって取り組むファッションショーでした。