Buongirno! Bettyです。
Festa della Donnaが終わると、イタリアでは本格的な春の訪れに誰もが心を躍らせる頃です。
私がファッションと同じくらい好きなのは、お料理をすることです。
ヴェネツィアの貴族がその昔から所有していた内陸地では数多くの種類の野菜、ラグーンと地中海からは豊富な魚介類、ポー川デルタ地帯で収穫されるお米、東洋との貿易の歴史による多彩なスパイス、世界で最初のゲットーにいたユダヤ人の料理、などによりヴェネツィアの伝統料理は豊かに発展してきました。今回は日本の皆さまに、私も大好きなヴェネツィアの春の代表的な伝統料理をいくつかご紹介したいと思います。
【春の野菜料理】
①まずは緑と白の2種類があるアスパラガス。緑のアスパラガスを使ったリゾットや、シンプルに茹でた白のアスパラガスに固ゆでか半熟卵をのせ、エキストラバージンオリーブオイルと塩、コショウ、時にはワインビネガーで味付けをします。
②“Risi e Bisi”リジエビジと呼ばれるえんどう豆のリゾットも春の代表的なお料理です。4月25日の聖マルコの日にヴェネツィアの総督(ドゥカーレ)に捧げられた料理ともいわれます。
③野原で自生するホップ“Bruscandoli”ブルスカンドリの新芽を使った典型的なオムレツやリゾット。これも、伝統的に4月25日の聖マルコの日のランチとして有名です。
④ヴェネツィア特有の豆“Tegoline”テゴリンは、トマトと煮込む伝統料理になります。
⑤カボチャやズッキーニの花を見たことはありますか?イタリアでは、その花の内側にアンチョビやリコッタチーズなどを詰めて揚げたものが、みんな大好きです。
⑥“Melanzane al Funghetto”メランザーナアルフンゲットはユダヤ起源の料理ですが、それにラード・タンポポの芽、ケシの芽、シラタマ草の芽など、春の自生ハーブを使って味付けされます。時にリゾットにもなります。
【春の魚介料理】
①春からイカの季節が始まり、ヴェネツィアではさまざまなおいしい料理が楽しめます。イカ墨のリゾットや白いポレンタにレモンの皮をかけたものもとても美味しいです。(イカ墨スパゲッティをよく見かけますが、これは現代のバリエーションです。伝統的には“Bigoli”ビーゴリという生の太麺パスタが用いられます。)
②“Masanete”マサネテと呼ばれる脱皮したばかりの柔らかい雄の蟹を揚げた、典型的なヴェネツィア料理のひとつである“Moeche”モエケは、短い春と秋にしか食べられないものです。
③また“Gransoporro”グランソポッロという別の種類のカニを味わうのに最適な季節も春です。ほぐした蟹の身を甲羅にたくさん入れて、エキストラバージンオリーブオイル、レモン果汁、塩、コショウで味付けをします。有名レストランには独自のレシピがあります。
またイースター期間中に、ヴェネツィア料理の春の食事を終えるには、砂糖とアーモンドをまぶした甘いフォカッチャFugassaフガッサがあります。
Let’s cook Italian food!
Betty